ダウンヒルとは、山を下ることに特化したマウンテンバイク。人の頭位の岩が並ぶロックセクションや、数メートルの崖を飛び降りるなど過酷なコースに対応するため高い強度、剛性が必要とされる。フレーム素材は軽量なアルミニウムが使用されるが、強度確保のために各部に補強が施され、車体重量は20kgを超えるものも珍しくない。競技はゴンドラなどを備えた専用コースでおこなわれるが、フリーライドとして楽しむ場合は若干の上り坂にも対応できるモデルもある。
ロングトラベルのサスペンションはセッティング次第でガラッとフィーリングが変わるのでじっくりと煮詰めることが必要。また、コースに合ったタイヤのチョイスも大切です。
下り坂やアクションでの操作性を考慮して、高めのハンドル位置、アップライトな乗車ポジションを確保しやすいライザーバーが採用されます。幅はオールマウンテン用よりも広めの640~680mm位が一般的です。
レース用のものはチェーントラブルを防ぐためにチェーンデバイスを備えたフロントシングルが主流。フリーライド的なモデルはアプローチの事も考慮したダブルギヤのものもあります。
フロント・リヤ共に200mm前後のロングトラベルのサスペンションを装備し、非常に高い走破性を備えます。サスペンションユニットも大きなものを用いているのでエンジンの無いモトクロスバイクのようなデザインです。
ハイスピードの悪路走行に対応する高いグリップを発揮する2.3~2.7位の太いブロックパターンのタイヤが主流。ホイールもそれに合わせ、幅広のリムを用いて太いスポークでくみ上げるなど高強度・高剛性な設計です。